足がつったときにまずやるべきことは
この記事を読んでいる方は、つった筋肉の痛みに驚きと痛みで不安が残っていることでしょう。
そんな時にまずやるべきことは痛みを早く止めるために、硬くなっている筋肉をゆっくり伸ばすこと
つまりはストレッチです。
上の画像のように後ろへ出した足、アキレス腱のあたりが伸びる感じのする動きです。なんとなくやったことある人は多いと思います。
このストレッチの要点は3つ
①足裏は地面にしっかりつけたまま
②後ろの足は膝を曲げない
③腰を前に出すようにゆっくり動く
どうです?ふくらはぎがピーンと張る感じがわかりやすいと思います。現在進行形でつっている人は辛いかもしれませんが、ただ撫でて我慢するよりストレッチをやった方が痛みの引きは早くなります。
硬い筋肉が伸びてくれなくてピーンと突っ張っているわけですね。力まずに軽く突っ張るのを感じながら、ゆっくり伸ばしてください。
勢いつけてやってしまうと筋繊維の損傷が起きやすいので、ゆっくり伸ばして少なくとも片足1分間はストレッチやりましょう。
毎日ストレッチをやっていくと、つってしまうことが減っていくのを実感できるはずです。
腎機能が悪くなければ、漢方の芍薬甘草湯も有効な手段になります。
足がつる原因
痛みが落ち着いたら、何が原因でどう気を付けたらいいかを知りましょう。
原因を探ることで見直すべき日常がわかってきます。
原因は多岐にわたりますが、8割方の原因は”疲労”と”冷え”です。”電解質の異常”も原因となります。
疲労や冷えによって筋・神経・血流の活動が円滑にできなかった場合に足がつるという症状が出やすくなります。疲れるほど歩いたとか、動きが悪くなるほど冷えたとかですね。
電解質というのはミネラル成分のことで、カルシウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオンなど様々あります。カルシウムイオンは筋収縮に必要な成分で、筋収縮といっても腕や足の筋肉のみならず、内臓も筋肉で出来ています。ナトリウムイオンやカリウムイオンは細胞の活動に重要なイオンで、不足した場合には生命活動自体が危険となることがあります。
汗をかくと微量ですがミネラルも排出されています。汗をかくことは悪いことではありませんが、運動で汗をかき過ぎるとか、病的な寝汗が続くとミネラル不足になることがあります。
ですので、マラソン選手が走り続けて汗をかき、走行途中で足がつってしまった場合、心停止につながる恐れも考慮されるのでドクターストップとなりやすいわけです。内臓に問題があって寝てる間に苦しく汗をかく人も同様になります。
日常的な会話で水分不足が原因だという人も見受けられますが、こちらはミネラル不足よりも血流に問題があった場合に概ね正しく思われます。
注意点
これだけは確認するべき事というのが1点だけあります。
それは”一時的なもの”か”断続的なもの”かになります。
足がつった人の8割方は筋疲労によるもので、ページ序盤に説明したストレッチをするとすぐ収まります。再発する頻度も多くなく、安静にしていれば問題はないでしょう。
しかし、そうでない人もいます。何度対処しても安静にしても短時間に繰り返しつってしまう人もいます。そういう場合には速やかに医療機関へ受診してください。
根本から解決を目指すなら
日常において疲労や冷えという負担はどこから来ているのでしょうか。
それを知るためには、内的要因と外的要因を考える必要があります。
内的要因つまりは自分の体調の話になります。
①心身ともに元気で、問題が無い状態
②もともと虚弱または病気やケガなどにより体調不良がある状態
外的要因つまりは環境になります。
1⃣優しい作業または環境がある状態
2⃣厳しい作業または環境がある状態
①の人が1⃣の状況の場合、身体的に負担はほぼ無いので疲労も冷えもたいしたことはないでしょう。
①の人が2⃣の状況の場合、元気であっても厳しい労働作業もしくは環境にあれば、不調を招くでしょう。改善するべきは体ではなく、作業と環境になります。沢山歩く仕事で疲れたり、靴があってなかったり、デスクワークで全く動かずむくみやすかったり、冷たい風が当たり続けたりすることが原因になります。
②の人が1⃣の状況の場合、虚弱であるならば少しづつ小さく負荷をかけて運動をして、地道に体力を増やすのと同時に、作業・環境もまた個人の体力にあわせなければなりません。改善のためするべきは体力増強になります。
②の人が2⃣の状況の場合、個人の都合や社会的環境に問題があって否応なしに強いられているのでしょう。早急に問題から離れなければ原因の改善も見込めなくなります。
ここは問題が起きる前の話ですので、少々難しく感じる人が多いと思いますが、大事な話ですので、ぜひ一度自分の置かれている状況に照らし合わせてお考え下さい。