この記事は子供によくある膝の成長痛に関して、痛みを減らすにはどうすればいいのか、またその発生原因を理解して、日常生活の注意点を説明しています。

成長痛だから仕方ないと諦めず、痛みがある本人にも、痛みを心配する家族にも役に立つ記事と思いますので、読んでみてください。

痛みを減らす方法

対策方法はいくつかあり、サポーター、テーピング、安静を取る、痛み止めなどの服薬などが代表的になります。

なかでも、一番おすすめするのは膝の成長痛用のサポーターになります。痛みの強い方はサポーター+安静が大事になります。

サポーターを使用するにあたり、一点大事なことがあり、膝を伸ばした肢位で膝蓋靭帯や大腿膝蓋靭帯に正しく圧迫して着けることです。

膝を曲げて装着するか、伸ばして装着するか、サポーターで圧をかける位置が間違っていないか大変重要になります。

購入したサポーターが正しいものであっても正しく着けれてなければ、効果を実感しにくくなってしまいます。むしろ圧迫位置が間違っていれば増悪することもありますので注意は必要です。

おすすめのサポーターは今後リンクを貼る予定です。

この後に続く、骨の仕組み、膝の成長痛について、発生機序についてを理解しておくことが、回復期間の長短に重要となります。

大人の骨と子供の骨

大人と子供の骨は数が違うとか、弾力の大小とかの違いはありますが骨の成分はほぼ同じになります。

大きく違うのは子供の成長中の骨には骨端線というものがあり、成長軟骨ともよく言われます。そして骨というのは衝撃が伝わってきた方向に伸びるまたは強くなる性質があります。

ですので、歩いたり走ったりジャンプしたりしてると骨は作られ強くなっていきます。ただし強度な運動など衝撃が強すぎると、骨が作られる速度よりも衝撃による骨への負担が勝ってしまい、脆弱化、炎症、変形などの要因になります。

子供に少ない話ですが、骨粗しょう症の方は軽いウォーキングなど行うと良いです。転倒などの強い衝撃を受けると折れやすい事もあり、運動したほうがいいだろうという気持ちと、転倒リスクなどへの不安感で葛藤することも多いでしょう。

安心できる程度の小さな負荷からでもいいんです。椅子に座って足踏みや手作業だって小さなプラスになります。

膝の成長痛とは なぜ痛みが出るのか

膝の成長痛の正式名称をオスグッド・シュラッター病といい、体が成長段階にあり運動を多く行う小学生から二十歳前後までにみられます。成長痛の範疇になりますが、スポーツ障害という側面も持っています。

まず痛みがある部位はどこかというと、膝蓋骨(膝のお皿)の下部分と下腿の脛骨(膝関節から足関節までの間で2本の骨があり、内側の大きい骨を脛骨といい、外側の細い骨を腓骨という)をつなぐ長さ約5cmの靭帯があります。これを膝蓋靭帯といいます。この膝蓋靭帯が下腿の骨とくっついている部分を脛骨粗面といい、成長軟骨が存在する部分であり、痛みが出ている部位になります。

機能としては大腿四頭筋(太ももの前側にある筋肉)の収縮力を膝蓋骨を介して脛骨に伝えます。

つまりは、太ももの筋肉をよく曲げ伸ばしした場合、太もも前側の筋肉は膝のお皿を通って脛骨に力を伝えていて、筋肉は何度も骨へ付いている所(脛骨粗面部)を反復して引っ張ることになります。

何度も引っ張られている部分が、子供の骨では成長軟骨にあたる部分であり、骨は衝撃が伝わってくる方向に伸びる性質を持つため、刺激を受け続けた脛の骨が前に引っ張られ少しずつ前方向に伸びていきます。毎日休むことなく運動を続けていますと、衝撃を受けて壊れる量が休んで治る量よりも多い為、炎症を起こしていくのです。安静が取れず負荷をかけ続けますと、時間の経過とともに骨の変形も起きてきます。

もちろん炎症を起こしているわけですから、たんこぶを押すと痛い様に指で押したり、正座する時に体重がかかると痛みがあります。

生活時間経過とともに過剰運動であった部活を終えて、身長が伸び成長軟骨が発育を終えると炎症も軽減し、変形も止まり、痛みは無くなっていきます。だからこそ成長痛はほっといても最後は大丈夫と思われ、本人が辛くても安静と痛み止めや湿布で様子を見られてしまう事が多くなります。

最終的には落ち着いて日常生活に支障をきたさなくなるので、余り重要視されない傾向にありますが、症状のある間は痛みを堪えて運動してパフォーマンスは低下してますし、解決方法があるのにわからず、仕方ないと諦めて痛みに耐えている子供は案外多いと思います。

ぜひお近くの医療機関にて、相談の上、予防方法や再発防止方法を学んでみてください。体がまだ動くからと段々壊れているにも関わらず見て見ぬふりをすることがどれだけ後で問題になるか。長い目線で理解出来ましたらうれしく思います。

投稿者 kaju

医療・防災が好きです ミニマリストを目指しています 本質を捉えたいと日々考え中 ゆるやかにブログ更新していきます プロフィール画像を悩み中

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